第23期 活動理念

活動テーマ

基 本 理 念


 これまで全国浄土宗青年会は、宗祖法然上人浄土宗開宗の精神に基づいて、会員相互の研鑽と親睦を計り、第22期全国浄土宗青年会寺井一哉理事長は「願共諸衆生 ~ともに励み ともに歩む~」の活動テーマのもと、ともいき活動推進事業や念佛継称事業を展開しました。特に東日本大震災被災東北三教区での別時念佛会(岩手教区・宮城教区)、総合研修会(福島教区)の開催により、私達東北のお念佛の輩の心は大きく励まされました。そのことへの感謝と、その精神を受け継ぎ、第23期全国浄土宗青年会は、本会の更なる発展を目指して活動して参ります。3年前の東日本大震災発生以降、全国の会員は被災地に向けた募金活動や支援活動を行っております。宗教離れ・寺離れ・僧侶嫌いが懸念される中にあって、この私達青年僧侶の活動は、被災地の方々から親近感や期待の声を多くいただきました。そのことから私達は、互いに言葉を交わし、心を寄せ合い寄り添うことの大切さ、そしてかけがえのない命をともに生きていく命の大切さを強く感じたのです。常に、地域の目は「若いお坊さん」に期待しています。僧侶という立場を意識しながら、言動・行動をおこさなければなりません。また、積極的にコミュニティの場に参加またはお寺をコミュニティの場に開放して、いろいろな方々とコミュニケーションを取りながら、正しいお念佛のみ教えを布教実践していく必要があります。
 今期の活動テーマは「こころは同じ 花のうてなぞ ~命の輝き 念佛の輪とともに~」です。本テーマは法然上人が残された御歌の中の「露の身は ここかしこにて消えぬとも 心は同じ花のうてなぞ」に基づきました。この御歌は、まさに東日本大震災を経験し、沢山の悲しく苦い思いをした私達に寄り添って下さる御歌ではないでしょうか。様々な理由によって先に旅立たれた方々やそれぞれにいらっしゃるご先祖様とは、いずれは西方極楽浄土にて再会が叶います。それまではかない命を持った私達は称名念佛による極楽往生という同じ目標に向かって、心の復幸を願い、今を生きていかなければなりません。
 私達第23期全国浄土宗青年会は、10年後に控えた浄土宗開宗850年に向けて、阿弥陀様のお慈悲のみ光に照らされている私の命の輝きに気づき、少しでも多くの方が、浄土宗僧侶と檀信徒が形作るお念佛の輪とともに人生を歩んでいただくための活動を進めて参ります。


第23期全国浄土宗青年会
理事長 西嵜 覚信