新潟県中越地震 被災地お見舞い 報告1

平成16年10月29日、江口理事長他3名は乗用車に多少の物資を積んで、千葉県浦安市を出発し、東京都~東北自動車道~福島県郡山市~磐越道~新潟市~北陸道を経由し、長岡インター付近にて、今回ご案内をしていただいた後藤慎也上人(16期全浄青常務理事 柏崎組西光寺住職)と合流して長岡市・小千谷市に入った。浄土宗寺院三ヶ寺をお見舞いし、同ルートを日帰りで戻った。走行距離約970km。

災害発生日2004年10月29日
報告更新日2004年11月03日
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■長岡市内

 後藤上人の車に先導され、長岡インターから長岡市内に入り、法蔵寺様・榮凉寺様へ向かった。途中の幹線道路では大きなひび割れ・うねりなどには出会わず、車の交通量もあり信号機も正常に動き、外見的には予想よりは被害が少なく多少安心する。だが一部建物は軒が落ちたりしており内部は大変なのであろうと思われた。法蔵寺様門前の道路では何本もの電柱の廻りに2m四方ぐらいで紐が張られ規制がされていた。電柱の基礎がゆるんでしまっているものと思われる。

■長岡市赤日町 法蔵寺様 (住職 長岡組組長 高橋清純上人)
 最初に長岡市赤日町の法蔵寺様に伺った。まず驚かされたのは人の背丈の倍はある石の門柱が台座ごとずれ30度ほど外に向いてしまっていることであった。また大きな石灯籠が完全に分解して転がっていた。ご住職や奥様にお会いできたがご無事のご様子だった。墓地はほぼすべての墓石が被害を受けており、そのうちの多くが倒壊していた。石同士のズレのみで止まっているものも中にはあるが「次の余震でたぶん崩れるでしょう」(ご住職)とのことであった。本堂は外観こそ大きな傾きなどはないが、壁には多くの亀裂が走り(写真4)、ご本尊様も揺れで倒れられたとのことで、現在は仏具店にお預けになられているとのこと。内陣の仏具は「すべて吹っ飛んだ」(ご住職)ということだった。

■長岡市東神田町 榮凉寺様(住職 斎藤哲雄上人)
 次に長岡組組長高橋上人が先導下さり、榮凉寺に向かった。榮凉寺様もご住職奥様方はご無事なご様子で「今日は余震が来ないので片づけを始めた。」(ご住職)とのお話だった。榮凉寺様はご本堂が土蔵造で内外とも壁の剥がれ・ひび割れの損傷大きく、「この壁は壊れた部分のみ直すという訳にはいかず、一面すべてやり直さなければならない。」(ご住職)とのことだった。内部も仏具などが大きく損傷・散乱しており、位牌壇などは一度近くの仏具店の応援で並べ直したが、昨日の余震でまた倒れてしまったそうである。