第25期 活動理念
活動テーマ
基本理念
人々散々(1133)と言われる時代にお生まれになられた法然上人は、誰もが救われるみ教えを探し求められ、苦労の末、43 歳でお念仏のみ教えに出会われました。
阿弥陀さまの絶対なる救いを信じ、お念仏の道を歩まれながら人々へそのみ教えをお説きになり、人々はお念仏を称え、後生安楽と日々お暮らしになられたのであります。
このように、法然上人が必死で救いのみ教えを求め、お念仏の道をただひたすらに精進なされたおかげで、私たちは生まれながらにしてお念仏と出会い、不思議な縁に導かれて浄土宗僧侶として生活をしています。
しかし、生まれながらであるが故に、私たち自身はお念仏のありがたさや喜びをしっかりと受けとめているでしょうか。
全国浄土宗青年会は、法然上人が浄土宗をお開きになられた 43 歳という年齢を年限として、お念仏のみ教えを伝え、一人でも多くの人々にお念仏を称えていただくために、今日まで様々な事業を発案し、活動して参りました。これも偏に諸先輩方の熱意のお陰で、お寺での行事では老若男女を問わず、大勢の方がお念仏を称えて下さるようになったと実感しております。
しかしながら、昨今では非常に痛ましい事件や恐ろしい事件の多発、仏教離れや墓じまいなど、仏心(ほとけごころ)が失われつつある時代となっています。その理由は様々であり、仏縁が希薄になっていることも要因の一つであると考えられます。
このような時代だからこそ、まずは我々青年僧が信仰ある姿を示し、人々に仏心が芽生えるように種まきをしなくてはならないのではないでしょうか。
そこで、今期の活動テーマを「我行精進 ~志をもって私らしく~」と掲げさせていただきました。「我行精進」とは『無量寿経』の中の一節であり、法蔵菩薩さまが四十八の誓いを建てられ、「この誓いを叶えるためにいかなることがあっても精進する」という力強い思いが込められている言葉であります。
この力強い思いを私たちも頂戴し、まずは自分自身がお念仏を称え、ありがたさや喜びを受けとめてまいりたいと思います。
そして、高い志を持ってお念仏のみ教えを一人でも多くの人へ伝え、一人でも多くの人に称えていただき、我が人生を振り返った時に「忍終不悔」と胸を張れるよう、念仏道・青年会活動に精進致しましょう。
合掌
第25期全国浄土宗青年会
理事長 神田 眞英